ジャビルカ通信 31 – 40

これは「Stop Jabiluka キャンペーン」から発行されているジャビルカ通信を
10づつにまとめて転載させていただきました。

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98.5.29 ジャビルカ通信(31)

昨日までに皆様からお申し出いただいたジャビルカ・ブロッケード緊急支援金(「通
信」第24号および第27号参照)をECNT(北部準州環境センター、ブロッケード資
金の委託先)に送りました。下記の21名の方と2団体から、円建てで13万8千円
(→1,604.65豪ドル)、豪ドル建てで250.00豪ドル、合計1854.65豪ドルになりまし
た。(為替レートは、1豪ドル=86円で換算)

鎌田 真弓さま、野村 民夫さま、大林 ミカさま、千葉 浩之さま、林 浩二さま、細
川 弘明さま、上橋 菜穂子さま、飯島 伸子さま、加藤 哲男さま、加藤めぐみ様、嶋
田 淑子さま、森田 三郎さま、大津留 智恵子さま、脱原発大分ネットワーク様、箱
田 徹さま、チカップ美恵子さま、野間口真太郎さま、ピースネット様、吉永 瑞能さ
ま、臼杵 陽さま、多田 篤毅さま (順不同)

たいへん有難うございました。

*この「緊急支援」よびかけ中(5.22以降~当面のあいだ) にジャビルカ基金にお振
込いただいたカンパは、この現地支援金に計上させていただきます。(それ以前にお
振込いただいたカンパは、日本国内での印刷代や郵便代になっています。)

■ひきつづき現地支援カンパを募ります。
 事務を簡潔明瞭にするため、次の要領でお願いします。

 ・まず、メールで寄付口数をお申し出ください。1口10ドル(約850円~880円)
 ・匿名ご希望の場合は、その旨、お申し添えください。
 ・1200ドルたまるごとを目処にECNTへ送金します。
 ・決済は電子マネーですので、換算は決済当日の為替レートによります。
   (現状では、85円~88円前後です)
 ・しかるのち、日本円での精算金額をお知らせします(郵便振替用紙を送付します)
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Stop Jabiluka キャンペーン展開中。ご支援ください!

★★★「葉書キャンペーン」も継続しています。よろしく!!

キャンペーン事務局
  
  http://itak.ag.saga-u.ac.jp/=jabiluka/98.html
  840-8502 佐賀大学 農学部 細川研究室
  tel&fax 0952-28-8738 
(郵便振替)01700-1-19686「ジャビルカ基金」
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98.6.2 ジャビルカ通信(32)

本日午後、北部準州 (NT) 政府は、ジャビルカ開発をすすめるERA社に対して、工事
開始許可を正式に与えた。準州政府の資源開発大臣 (Resource Development Ministe
r) は、「この決定は、環境管理に関して準州政府および連邦政府の定めたあらゆる
基準をふまえたものだ」と述べ、さらに「ジャビルカ鉱山の採掘権が設定されてから
18年もたって、ついに準州政府の努力が実り、北部準州で2番目のウラン鉱山がひ
らかれるのである」と、本音丸出しのコメントを加えた。

昨日(6.1)ダーウィンの高等裁判所 (Territory Supreme Court) で開かれた審理(
ジャビルカ通信24と28を参照)では、工事許可差し止め命令が解除され、そのか
わりに、実際の工事開始の1週間前にアボリジニー側に事前通告することがERA社に
義務づけられました。

今後、ブロッケード活動は、この「事前通告」がいつ出るかを探りつつ、現地での抵
抗の方法を立案・準備していくことになります。

ところで、上記の「許可」は、あくまで「採掘工事開始の許可」であって、実際に掘
りだした鉱石を製錬処理(ウラン鉱石を「イェローケーキ」にしあげる)する施設を
作る許可ではありません。これは、また別の許可が必要です。現在、ERA社の申請(
ジャビルカに製錬施設を新設する申請)はまだ環境影響評価(アセスメント)がすん
でいません。従来の通例から推定して、アセスメントには、およそ2ヶ月かかるもの
と考えられます。
(ただし、そのあいだ、ERA社は採掘準備の作業をすすめることが許されています。)

当初は、レンジャー鉱山(ジャビルカの南20キロ)の既存のウラン製錬施設を使用
することをERA社は考えていたのですが、アボリジニー側が拒否権を発動したため、
どうやら断念して、ジャビルカ現地に第2の製錬施設(および第2のテーリング・ダ
ム!)をつくる方針に転換したようです。(※ERA社とアボリジニーの権利・義務関
係については、少し込み入った経緯があるので、この点については、また別便にて解
説いたします。)

現在、ジャビルカ鉱山の入り口は、ひきつづき準州警察が占拠している。

 

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Stop Jabiluka キャンペーン展開中。ご支援ください!

★★★6月4日(木)東京で報告会をします。よろしく!!
   午後6時半 文京シビックセンター4階です。
   現地スライドを交え、現状を詳しくお話しします。

キャンペーン事務局
  <hosokawk@cc.saga-u.ac.jp>
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98.6.2 ジャビルカ通信(33)

続報です。

 ERA社の支配人 (chief executive) フィリップ・シャーヴィントン氏は、オースト
ラリア放送協会 (ABC) とのインタビューにおいて、同社が本日付けでジャビルカの
土地所有者であるアボリジニーに対し、ジャビルカ鉱山採掘工事の開始を事前通告し
たことを明らかにした。

これにより、法令上、ジャビルカ開発工事は、早ければ来週後半にも開始されること
になった。シャーヴィントン氏はまた、実際の工事開始が6月末頃になる可能性にも
言及し、さらにまた、「伝統的土地所有者たち(ミラル・アボリジニー)が何らかの
工事差し止め命令を(裁判所から)引き出すことに成功するかどうかにもよる」と述
べた。

なお、現実にウラン鉱石を掘り出すまでには、工事開始から8ヶ月ほどかかるとの指
摘もあり、12月頃に始まる雨季の前に操業開始することは難しいと考えられる。
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98.6.2 ジャビルカ通信(34)

通信読者の林さんから、次の情報が寄せられました。

オーストラリアのウラン開発反対運動や反原子力運動の様子を知るのに便利なホーム
ページ。毎週、アップデートされている。

   http://home.vicnet.net.au/~seaus
【細川コメント】
●この website は、南オーストラリア州のウラン鉱山であるオリンピックダム鉱山
(旧名ロクスビーダウンズ鉱山)に対する反対運動・調査活動を果敢に展開していた
Anti-Roxby Collective というグループの人たちが立ち上げたサイトが発展したもの
だと思います。最近、覗いてなかったんですが、ひさしぶりに見たら、ジャビルカの
ことも含めて、ちゃんとアップデートしてますねぇ! いま、南オーストラリアで問
題になっている ISL (地下深くのウラン鉱脈に直接、硫酸溶液をポンプインして、ウ
ランを溶かして、すいあげる方式 — 日本語では「ヒープリーチング」というのか
しら?)のことも、ちゃんと解説してあります。 
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98.6.3 ジャビルカ通信(35)

ジャビルカの伝統的土地所有者 (TLO) である先住民族アボリジニーを代表して、ジ
ャッキー・カトナ(グンジェーミ先住民族法人の事務局長、女性)は、次のように語
った。

ジャビルカのアボリジニーは、ERA社からウラン鉱山をひらく工事を開始するとの事
前通告を受けた。採掘したウラン鉱石を製錬する施設を具体的にどこに設置するか決
まっていない以上、ジャビルカでの操業が環境にどのような影響をもたらすか評価す
ることは不可能である。つまり、環境アセスメントは、まだ終わっていない。この段
階で、北部準州 (NT) 政府が工事開始を許可したことは、露骨に「はじめに許可あり
き」という態度 (pre-emptive) である。ジャビルカのアボリジニーは、裁判所から
あらためて工事差し止め命令をとりつけるべく手を尽くしていく。

6月1日からジャビルカ・ブロッケートを訪問中の上院議員ボブ・ブラウン(オース
トラリア緑の党)は、3日朝、次のように語った。

肝腎なことは、オーストラリアの人々の80%以上がこのウラン開発計画に反対して
いるということだ。許可証という紙切れに準州政府がサインしたところで、この事実
はくつがえせない。この問題は、解散総選挙において、大きな争点になるだろう。

【注1】オーストラリア連邦首相のハワード首相は、8月以降(たぶん10月頃)に
解散権を行使して、連邦上下両院の同時選挙を強行する構えである。最大の争点は、
アボリジニーの先住権を制限するかどうか、である。政府(自由党+国民党)は、制
限法案を上程したが、野党(労働党・民主党・緑の党など)が多数を占める上院を通
すことができなかった。
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98.6.4 ジャビルカ通信(36)

オーストラリアの有力なプロテスタント系キリスト教団である The Uniting Church
***「統一教会」ではありません!!***
は、ジャビルカ・ブロッケードに対して、衛星通信システム一式を寄付することを明
らかにした。

ブロッケード現地を訪れた同教団の代表 (president) が、6月2日に発表。

また、ジャビルー Jabiru の町(レンジャー鉱山(ERA社)で働く人々のために国立
公園のまっただなかに建設された町)の Uniting Church 駐在牧師は、ジャビルカ開
発に反対であるとの立場を公言した。彼の教会に来るジャビルーの住民は、ほとんど
がERA社関係の仕事をする人々であるから、彼の立場がきわめて微妙であることは想
像に難くないが、このほどブロッケードへの支持をあえて明言したもの。

 

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98.6.4 ジャビルカ通信(37)

ジャビルカ・ブロッケードの中心的な支援団体のひとつであるシドニー「地球の友」
(Friends of Earth Sydney) は、6月5日(金)夕刻、シドニーのERA本社に対する
抗議デモをおこない、ひきつづいて同本社前の広場に「テント村」(tent city) を繰
り広げる計画であることを公表した。

なんだか、関西電力前のキャンプ・インを思い出しますね。
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ジャビルカ葉書キャンペーン事務局

  
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98.6.8 ジャビルカ通信(38)

(環境社会学会の皆さん、足尾セミナーお疲れさまでした。)

さて、今朝、佐賀に戻ってオーストラリアの新聞を覗いてみたら、シドニー・モーニ
ング・ヘラルド紙の本日付けにジャビルカの記事がありました。最近の動きをよく要
約しています。おって本通信でも内容紹介するつもりですが、原文(英語)で読みた
いという方のために、URLは次の通りです。

http://www.smh.com.au/news/9806/08/national/index.html

(このページは見出し一覧ですので、下から3番めの「Protesters warn of uranium
mine work this week」という見出しをクリックして下さい。)

記事本文の最後にある「国際的に認定された湿地」とは、ラムサール条約に登録され
たマジェラ湿原のことです。(ジャビルカ通信第1号参照)

日本で湿地問題にとりくんでおられる方々にも、ジャビルカ開発問題に目をむけて欲
しいと思っているのですが、今のところあまり反応が無いもんですから…
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ジャビルカ葉書キャンペーン事務局

★★★東京報告会(6月4日)は、大盛会!
    皆さん、どうも有難うございました。

  
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98.6.12 ジャビルカ通信(39)

この1週間、いろいろ動きがありました。細川が業務多忙だったため速報できず、す
みません。以下、ダイジェストです。個々の項目について、詳しい情報をご希望の方
は、番号を明示のうえ、お問い合わせください。

(1)6月5日:ジャビルカ開発をすすめるERA社のシドニーにある本社前の芝生広
場に、抗議のための「テント村」が設営される。警察による設営の妨害もあって、難
航したようですが、ともかく立ち上がったとのこと。続報はいりしだい、お知らせし
ます。

(2)6月5日:メルボルンでジャビルカ開発への抗議デモ。3千人が参加!

(3)6月9日:ジャビルカのアボリジニーが自らの土地に立ち入ったがために「不
法侵入」で逮捕された5月19日の事件(ジャビルカ通信16号および17号参照)
の公判がジャビルーの準州裁判所支部でひらかれた。ミラルの先住民土地権代表者で
あるイボンヌ・マルガルラさんが被告として出廷。しかし、裁判長は、この審理を来
月まで延期することを決定。マルガルラさんは、当然、無罪を主張する予定。
  **ジャビルカ現地では、裁判支援の表現として、支援者8名がジャビルカ開発
予定地に徒歩で入域、アボリジニーの旗(あの、黒と赤と金色の民族旗)をうちたて
た。入域者は全員、またまた「不法侵入」で逮捕された。

(4)6月9日:メルボルンの有力紙「The Age」が、ジャビルカ問題のこれまでに
ついての詳しい論説を掲載。(よい内容ですので、近々紹介したいと思いますが、今
ちょっと手がまわらない! 英語のテキストは入手してありますので、ご希望あれば
送ります。)

(5)6月9日:ERA社は、ジャビルカ採掘計画の「技術的な変更」にともなう環境
報告書を公表。ジャビルカで採掘する鉱石は現地で製錬するが、製錬で生じる鉱滓(
テーリング)は、ダム貯蔵方式ではなく、セメントとまぜて坑道に埋め戻すという新
しい方式を発表。この報告書に対する一般からのコメントを7月8日まで受けつける。
  **これは、きわめて奇妙な提案です。この点については、おって解説を書く予
定です。放射能のきわめて高いウラン製錬鉱滓をセメントで固めるなんて、無茶苦茶
ですがな。

(6)6月11日:北部準州(NT)政府の資源開発大臣エリック・プールは、1982年
の開発協定がある以上、ジャビルカ開発に「準州政府は許可を与える義務がある」と
言明。当時とは開発計画の内容が大きく変わっている点には触れず。

(7)6月12日:ジャビルカ現地で8名逮捕(女性5、男性3、いずれも開発予定
地への「不法侵入」容疑)。うち3名は、支援のために現地を訪れていたクェーカー
教徒の女性(それぞれ61才、64才、66才)。おばあちゃんたちは元気です!
  **オーストラリアのクェーカー教団は、さまざまな社会問題に積極的にとりく
むので有名。

(8)6月12日:北部準州高裁 (Supreme Court) で、ジャビルカ工事差し止め請
求の審理。裁判所は、先住民族(ミラル)側の請求を認めず。

■これによって、来週の月曜(6月15日)に、ジャビルカの工事が開始される公算
がきわめて高くなりました。

■現在(6月13日)、クインズランド州議会選挙がおこなわれています。ジャビル
カ問題を直接左右するものではありませんが、オーストラリア連邦総選挙の行方を占
う前哨戦として注目されます。(野党の労働党は、きたる連邦総選挙で政権をとりも
どせば、ジャビルカ開発を中止すると公約しています。)
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ジャビルカ葉書キャンペーン事務局

★★★福岡報告会が6月30日(火曜、午後6時半)に決まりました。
    会場調整中。主催:先住民族交流活動ネットワーク
    問い合わせ→ 093-201-3238 木戸さん

  
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98.6.13 ジャビルカ通信(40)

下記の方々から総額72,712円(豪ドルで$839.63)の現地支援カンパのお申し出(ま
たは直接振込み)をいただきました。さっそくECNTへの送金手続きをとります。

<お申出/お振込順>(5月30日~6月12日受付分)
中尾ハジメ様(京都)、鈴木かずえ様(東京)、上田紀行さま(東京)、半沢裕子さ
ま(東京)、アイリーンスミス様(京都)、原子力資料情報室さま(東京)、反核パ
シフィックセンター東京さま(東京)、井上孝彦(大阪市)、吉富あつ子さま(長崎
市)、川脇輝也さま(長崎市)、藤田 光さま(長崎市)、永目正助さま(長崎市)
、毛利勇二さま(羽島市)、鬼頭秀一さま(東京都)

★★★どうも有難うございました。

これで、現地への送金は総額2,694.28豪ドル(約23万円)になります。

なお、6月4日の東京報告会の収益分も、おって現地支援にまわす予定です。

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ジャビルカ葉書キャンペーン事務局

 福岡報告会 6月30日(火曜、午後6時半) 
    会場調整中。主催:先住民族交流活動ネットワーク
    問い合わせ→ 093-201-3238 木戸さん

  
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ジャビルカ通信 21 – 30

これは「Stop Jabiluka キャンペーン」から発行されているジャビルカ通信を
10づつにまとめて転載させていただきました。

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98.5.21 ジャビルカ通信(21)

★★★ジャビルカ現地の事態が急迫★★★

北部準州(ノーザンテリトリー)警察当局は、ウラン開発工事阻止のために道路封鎖
(ブロッケード)をおこなっているミラル・アボリジニー(先住民族)および支援者
たちに対し、退去を命令した。金曜日(明日)の早朝に police raid (警察による強
制撤去) がおこなわれるものと予想される。

ブロッケードは道路上でおこなわれており、国立公園内の道路は連邦政府の管轄であ
り、準州政府の権限はおよばない。今回の準州警察による介入がどのような法規にも
とづいておこなわれるのかは不明である。そもそも、なぜ警察がこれほど一民間鉱山
会社を支援しなければならないのか。

ミラルおよび支援者(blockaders)は、緊急支援をもとめるメッセージを発している。

*現地に集結できる人は、現地へ。ここ1週間がもっとも人員を必要とする時期とな
りそうです。

*グンジェーミ先住民族法人(ミラルの自治組織)は、何度撤去されてもERA社が採
掘を断念するまでブロッケードを繰り返すと宣言した。

*抵抗はあくまで「非暴力不服従」の方法によることを、あらためて確認した。

*支援者は何百人逮捕されても、次々と人を送り込んで支援する体制をととのえつつ
ある。(だいたい、現地 — 国立公園のどまんなか — に逮捕した大勢の人を拘留
しておけるような場所はないもんね。)

(外国人など、逮捕される用意のない人にも、バックアップ支援の仕事は山ほどある
そうです。)

*金銭的支援は、ダーウィンの「北部準州環境センター」(ECNT) で一括して受け入
れる。(日本からの送金については、一両日中にチャンネルをつくります。)

環境問題と先住民族土地権問題から、さまざまな批判をよんできたジャビルカ計画は
、なりふりかまわぬ暴力的な形で強行されようとしている。

関西電力はじめ、日本の出資者は、このような事態になった以上、出資をいったん凍
結し、てERA社に地元住民にたいする横暴な行為をやめるよう、株主として要請すべ
きである。
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98.5.22 ジャビルカ通信(22)

★★★ジャビルカ現地の事態が急迫★★★

本日(5月22日)朝8時(日本時間で午前7時)までに道路封鎖の解除を警察が求
めたのに対し、道路封鎖をおこなっているアボリジニーおよび支援者たちは、この要
求を拒絶した。

朝11時(日本時間で午前10時)現在、ノーザンテリトリー警察の機動隊が現地に
待機している。警察の広報官は、いつどのような形で強制執行にかかるかは明らかに
できない、と述べた(現地ABCラジオ)。

今週火曜日以降の逮捕者は16名にのぼる。なお、火曜日に逮捕されたアボリジニー
たちは、保釈された。
※アボリジニーの逮捕に対する抗議声明は、とりあえず昨日までに賛同の連絡をいた
だいた約37名の方の分を届けました。(詳細続報)

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98.5.22 ジャビルカ通信(23)

日本時間7時20分(現地時間8時20分)現在の情勢をおつたえします。

警察(北部準州警察の機動隊)は、結局、今日は動きを見せませんでした。ただし、
警察側が昨日発した「24時間以内に退去」警告は、今朝7時(現地時間8時)で期
限がきれていますので、現在はいつでも警察が道路封鎖参加者を「公務執行妨害」で
逮捕できる状況にあります。現場には約100名の blockaders がつめています。

封鎖側は、道路に長さ10メートル、深さ1メートル以上の溝を掘り、車の通行を不
可能にしています。

また、アボリジニーの代表イボンヌ・マルガルラは、メルボルンの連邦裁判所に工事
の執行停止を求める訴えをあらたにおこしました。公判は来週の水曜日にひらかれる
ので、それまで大きな動きはないだろう、との予測もあります。

一方では、ERA社と警察が週末を利用して一気に事態の進展をはかるとの予測もあり
、予断をゆるさない状況です。

今日、何回も現地に電話して確認しましたが、封鎖側の士気はとても高く、週末のあ
いだも24時間体制で封鎖を続ける体制ができています。

メルボルンに本部をおくオーストラリア最大の環境保護団体「オーストラリア環境保
全基金」(ACF)は、本日の声明で、ジャビルカ開発を阻止するためにオーストラリ
ア環境運動史上もっとも大規模なキャンペーンを開始する、と宣言しました。今年の
後半におこなわれる公算の高い連邦議会選挙(上下両院同時解散総選挙)で、ジャビ
ルカを大きな争点にする戦略です。

※アボリジニーの逮捕に対する抗議声明は、とりあえず昨日までに賛同の連絡をいた
だいた約39名の方の分を届けました。(詳細続報)

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(郵便振替)01700-1-19686「ジャビルカ基金」
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 細川 弘明 (ほそかわ こうめい)
  〒840-8502 佐賀大 農学部3号館(社会人類学)
  fax:  0952-28-8709(事務室、共同使用) 
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98.5.22 ジャビルカ通信(24)

通信(23)でおつたえした裁判のニュースが入りました。

本日(5月22日)の公判で、連邦裁判所メルボルン支部のマーシャル裁判長は、北
部準州の鉱山エネルギー大臣に対して、ジャビルカ開発計画に対する承認を与えるこ
とを禁じる指示をだしました。その理由は、「大臣が工事認可を与えるのに十分な環
境影響評価上の情報をえていない」というもの。これは判決ではなく、次回公判(来
週水曜日)までの一時的な措置です。

ジャビルカ計画の正式な工事開始は、裁判所のこの指示により、一時延期されること
になりました。

とはいえ、ERA社は「工事の準備のための工事」を進めることはできますので、現地
のブロッケード(道路封鎖)との衝突が水曜日以前にもおこる可能性は残ります。

現地(封鎖側)からの情報によれば、blockaders たちは今日はモグラになって穴を
ほりつづけ、工事車両通行阻止のための道路の溝を「かなり深くしたよ」、とのこと
。また、溝とは別に大きな穴をほり、そこに自動車を半分埋めてコンクリートで固め
て、障害物としたそうです。

まったく、オーストラリアのエコロジスト連中は、元気です。
★★ 現地への金銭的支援は、次の要領で受けつけます。

(1)電子メールで、細川あて、お名前とカンパの金額(日本円)をお知らせ下さい。
(2)集まった(約束していただいた)金額を細川が一括して、コモンウェルス銀行
(CBA) を通じて豪ドルだてで「北部準州環境センター」(ECNT) に送金します。
(3)使途は、今回のブロッケードのための器材の調達または搬送の費用に限定しま
す。また、具体的な使途の決定にあたって「グンジェーミ先住民族法人」(GAC、ジ
ャビルカ・アボリジニーの自治組織)の了承をえることを条件として ECNT に委託し
ます。
(4)別途、支援者のお名前をECNTとGACに連絡します(ひとりひとりの金額は特定
しません)。匿名ご希望の場合は、(1)の段階でその旨、ご指示ください。
(5)細川への送金は、後日、下記の郵便振替口座(ジャビルカ基金)あてにお願い
します。
(6)会計報告は、現地情勢がいったん落ち着いた時点で(ジャビルカ通信において
)おこないます。

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Stop Jabiluka キャンペーン展開中。ご支援ください!

●長崎での講演会は5月30日午後1時半「もりまちハートセンター」(浦上)です。

●東京報告会は6月4日午後6時半「文京シビックセンター」です。宣伝してね。

キャンペーン事務局
  <hosokawk@cc.saga-u.ac.jp>
  840-8502 佐賀大学 農学部 細川研究室
  tel&fax  0952-28-8738 
(郵便振替)01700-1-19686「ジャビルカ基金」
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98.5.26 ジャビルカ通信(25)

報告が遅れてすみません。5月19日のアボリジニーに対する不当逮捕に対して、
以下のように、当局に抗議しました。(あわせて、アボリジニーの現地組織に「がん
ばれ!」のメッセージを送りました。(すんません、日本語訳は用意できてません。)

アボリジニーの現地組織「グンジェーミ先住民族法人」からは、支援に感謝する旨、
連絡がありました。

———————————————
21 May 1998

To: The N.T. Police, Australia

Dear Officers,

The following people feel very strongly against the arrest by the N.T.
Police of Yvonne Margarula and Jacky Katona who are rightfully opposing the
Jabiluka Uranium Mine project. We hereby extend our strong protest to the
police operation of arresting Aboriginal people because of entering into
their own land. The police must keep the neutral stand. You are not
employed to promote ERA’s radioactive enterprise.

Truly yours,

Dr HOSOKAWA Komei, Saga
Dr NOMAKUCHI Shintaro, Saga
Professor KIKKAWA Hitoshi, Inuyama
NOMURA Tamio, Tokyo
NISHIZAKI  Takeo, Kyoto
UENO Satoshi, Osaka
Dr KOIDE Hiroaki, Osaka
MIYAUCHI Taisuke, Sapporo
TAKIMOTO Takashi, Tokyo
Professor TANIGUCHI Yoshimitsu, Oogata-mura
OKUNO Ritsuya, Kobe
KURODA Yoichi, Zama City, Kanagawa
Professor AGO Kenji, Fukuoka
Dr Kamada Mayumi, Nisshin City
Dr Zoran Aleksic, Nisshin City
KATO Tetsuo, Kashiwa
Professor UMINO Michio, Sendai
UEHASHI Nahoko, Tsurugashima, Saitama
HAMADA Hikaru, Hachijojima
MURATA Yoshihiko, Tokyo
Professor AKIMICHI Tomoya, Osaka
Dr KITAGAWA OTSURU Chieko, Toyonaka
HAYASI Kozi, Chiba City
MIYAWAKI Yukio, Osaka
Professor TSUCHIYA Toshiyuki, Morioka
TADA Atsuki, Tokorozawa
Professor IDE Sachiko, Tokyo
Professor SUGAI Masuro, Kitamoto, Saitama
BABA Naoko, Tokyo
HASHIMOTO Yumiko, Tsukuba
KITAGAWA Satoshi, Kobe
SUZUKI Juniti
Professor IIJIMA Nobuko, Tokyo
SATO Daisuke, Osaka
NAITO Akiko, Tokyo
YONEDA Kazuhisa, Tokyo
YAMASAKI Hisataka, Tokyo

——————————
(end of the letter)

over

 

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  http://itak.ag.saga-u.ac.jp/=jabiluka/98.html

★ジャビルカ現地報告会をします。
 5月30日(長崎)、6月4日(東京)、7月18日(唐津)、
 7月24日(仙台)です。 宣伝してね!!!
 
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 細川 弘明 (ほそかわ こうめい)
  〒840-8502 佐賀大 農学部3号館(社会人類学)
  fax:  0952-28-8738(直通)
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98.5.26 ジャビルカ通信(26)

通信(24)で呼びかけたカンパに対して、すでに6名の方から計4万8千円のご支
援をいただきました。有難うございました。

送金の手数料を考慮して、10万円を目処にまとめて送金したいと思いますので、よ
ろしくお願いします。

over

 
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詳しくは、
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98.5.28 ジャビルカ通信(27)

★★★警察がジャビルカ道路封鎖を強制解除★★★

  逮捕者9名は、保釈を拒否し、法廷で争うことに

  シドニーでは、緊急抗議行動に400名が参加、

  ERA社に激しい「呼子デモ」をあびせる

———–
お知らせが遅くなりすみません。昨日、仕事の関係で動きがとれなかったことと、
情報の確認に手間どったため、肝心なときに速報できませんでした。

北部準州警察(NT Police) 機動隊(Tactical Response Force)は、5月26日(火
曜)朝、ジャビルカ鉱山開発予定区域の入口道路でピケをはっていた開発反対派(bl
ockaders)を強制的に排除した。この際、9名が逮捕された(今回は、アボリジニー
の逮捕はなし)。警察は先週の金曜日までの退去を反対派に命令していたが、反対派
はこれに応じなかった。

現在、ジャビルカ入口地点は警察が占拠しており、反対派は接近できない状態。
なお、反対派が道路にほった溝は、そのままの状態で、道路の通行は不能。
ERA社の車両の通行は(木曜昼の時点では)まだ見られない。

メルボルンの連邦裁判所での審理(「ジャビルカ通信」24号を参照)は、27日(水
)から今朝にかけておこなわれ、結局、連邦地裁ダーウィン支部において来週月曜(
6月1日)にあらためて審理を開始することになった。これにより、裁判所が北部準
州政府(鉱山エネルギー大臣)に対して先週出した「工事許可差し止め命令」は、す
くなくとも来週月曜まで継続されることになり、それまでERA社はジャビルカ開発の
ための工事をすすめることができない。

シドニーでは、昨日(5月27日)、警察の介入に抗議して、「地球の友」などの団
体の主催で、緊急デモがおこなわれた。約400名が参加し、市役所前からERA社の
ある目抜き通り(George Street) を、大勢が呼子(よぶこ)を激しく吹き鳴らしな
がら行進し、ERA社前は騒然とした雰囲気につつまれたそうです。

現地で逮捕された全員は、保釈を拒否し、ダーウィン市でおこなわれる正式の裁判に
のぞむ方針。この裁判では、警察の行動の法的根拠が問われることになる。弁護士さ
んの話では、国立公園(連邦の管轄)のなかで準州警察がどのような権限で強制行動
をとれるのか、前例がなく、法律論としても興味深いケースになりそうだ、とのこと
。また、中立であるべき警察が、実質的にERA社の用人棒・露払いの役割をはたして
きたことについても、その根拠が問われることになろう。

ブロッケード行動の基地である本部キャンプには、現在、約120名がつめて、次の
作戦を練っているところ。(本部キャンプは、ジャビルカ入口のピケ地点から約10
キロ南に位置します。ここはアボリジニーが完全な権利をもつ土地で、警察の介入は
できない。)また、オーストラリア各地から、ブロッケードに参加するため、さらに
大勢が現地にむかいつつある。

■「ジャビルカ通信」24号でよびかけた現地への緊急カンパは、今朝(5.28)の時点
で13名の方から、計11万円以上のお申し出をいただきました。有難うございます。
電子マネーでの決済が可能であることが分かったので、今日のうちにダーウィンの環
境センター (ECNT) に送付します。
(詳細はおって報告します。)

ひきつづき、現地へのカンパを募ります。
*カンパは、次の条件でECNTに送金します。
●直接、ブロッケード(道路封鎖活動)の経費にあてること
●使途について、グンジェーミ先住民族法人(ミラルの人々の自治組織)と協議し、
了解をとること

*支援金の目安は、ひと口10ドル(830円くらい)で、電子メールで細川まで口数を
お知らせ下さい。およそ10万円くらい集まるごとに、豪ドルだてで電子マネー決済
します。日本円での精算は後日、振込用紙をお送りするようにします。(為替レート
は決済当日のスポットで決まります。)

 

 

 
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98.5.28 ジャビルカ通信(28)

今朝、さらに反対派3名が警察に逮捕されました。(一連の逮捕で、怪我人などはで
ていない模様です。)

通信(27)でお伝えした内容に、いくつか訂正があります。

まず、裁判(工事許可差し止め請求)が回送されたのは「連邦地裁ダーウィン支部」
ではなくて、テリトリーの高等裁判所(Supreme Court) でした。(したがって、も
しダーウィンで決着がつかず、控訴するとキャンベラの高等裁判所にいくことになり
ます。)オーストラリアの裁判所制度は、ややこしいくて、どうも分かりにくい。

それと、(逮捕された人たちが)「ダーウィン市でおこなわれる正式の裁判にのぞむ
」と書きましたが、どうも正式の裁判は10月か11月かに先延ばしされてしまいそ
う、とのことです。

先週逮捕されたイボンヌ・マルガルラさん(ミラルの土地権代表者 senior traditio
nal landowner)の公判(罪状認否公判)は6月におこなわれる予定で、当然ながら
彼女は無罪を主張する予定。この裁判は、相当面白いことになりそうです。

ちなみに、前述の差し止め請求裁判の原告もイボンヌさんです。
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98.5.28 ジャビルカ通信(29)

北部土地評議会(NLC、土地権を管理運営するアボリジニーの公的組織) は、オース
トラリア連邦政府の環境大臣がアボリジニーに相談なくカカドゥ国立公園の運営委員
会(Joint Board of Management)の構成を変更しようとしている、として、連邦政
府に対し、6月10日までにアボリジニーに対して納得のいく説明をしない限り、カ
カドゥ国立公園のリース契約を終了させる、と通告した。

カカドゥ国立公園は、土地所有者であるアボリジニー諸氏族がNLCを通じて連邦政府
に「貸与」しているもので、NLCには、上記のような通告をおこなう権限がある。

連邦環境大臣は、また、公園管理局長(park director)の権限をも変更する予定、
と報道されている。

NLC委員長のガラルウェイ・ユヌピングは、「先住民族、とりわけ土地所有者は(公
園の運営に関して)いかなる変更についても知る権利があり、また(変更の是非につ
いて)最終的な決定権をもつのはアボリジニーである」と、政府に対して強い警告を
発した。

(以上の情報源=28日午後のABCラジオ放送)

以下、細川のコメント★★
 ジャビルカ開発問題とは、一応べつの文脈の出来事ですが、当然、微妙に連動しあ
う面もあります。NLCの強い姿勢の背景には、連邦政府(現在は保守連立政権)が NL
C の予算を実質的におおはばに削減するような措置を準備していることともちろん関
係がありますし、ことはウラン開発権利料の分配にも直接かかわってきます。

 カカドゥ国立公園の「持ち主」がアボリジニーであることを、リース契約打ち切り
という「抜かずの宝刀」に手をかけて突きつけるあたり、ユヌピング一流のブラフで
ある、と見ることもできましょうが、公園の運営主導権の問題は、アボリジニーにと
っては単なる政治的修辞にとどまらない意味をもつ以上、ジャビルカ問題への影響も
決して小さくありません。

 以前にこの「通信」でも書きましたが、ジャビルカ開発についての NLC の立場は
、これまた微妙ですが、このところ現地から入ってくる各種情報を総合してみると、
「条件闘争派」から、ジャビルカの土地所有者であり開発絶対反対派であるミラルの
立場にすこし近づいてきた感じがします。

 先日の「国際ジャビルカ抗議行動の日」(5月19日)に、「ガガジュ先住民協会
」(レンジャー・ウラン鉱山の開発権利料の受け皿団体で、一般に「開発賛成派」の
アボリジニーが主流を占めるとみなされている団体)の事務局長が「アボリジニーの
多くはウラン開発に賛成している」という談話を発表した際、同協会はただちにこの
事務局長を解任しました。ガガジュ協会としては、ジャビルカ開発の是非については
、中立の立場をとるという協会幹部の申し合わせに反した談話だったからです。従来
は、NLCの勢力を後ろ盾に「開発賛成」的な言辞がなかば容認されてきたのに、今回
は、事務局長の解任に対してNLCはとくに介入しませんでした。これも、政治的には
ひとつのサインと読むことができます。(深読みかもしれませんが。)

 なお、誤解をさけるために付記しますと、ガガジュ先住民協会は、特定の氏族の団
体ではなく、200人以上からなるその構成員には、ジャビルカの土地権をもつ氏族
ももたない氏族もふくまれています。レンジャー鉱山(すでに操業中のERA社のウラ
ン鉱山、ジャビルカのすぐ南)との開発協定にもとづき、鉱山収益の一定割合をアボ
リジニー諸氏族が受取り分配する役割をもつ協会ですが、ジャビルカを所有する氏族
であるミラルの人々は、ERA社からの配当金の受取りを拒否しています。
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98.5.29 ジャビルカ通信(30)

通信(29)で速報した件(アボリジニーによるカカドゥ国立公園の「貸与」終了警
告)について、シドニー・モーニング・ヘラルド紙の記事(5.29付)が入手できまし
たので、転載します。なお、著作権の問題がありますので、不特定多数の方への転送
やホームページへの転載はお控えください。

連邦政府のもくろみは、要するに、国立公園の管理権限について連邦から州への分権
をすすめるという一般論の文脈にのりつつも、ウラン利権のからむカカドゥに関して
は、ウラン開発推進派である準州(NT)政府を公園運営委員会に加えるとともに、国
立公園・野生動植物庁の長官が現在もっている権限を連邦環境大臣に移管するという
、みえすいた策略ですね。

—————(転送はじめ)—————
****Sydney Morning Herald ON LINE****

Friday, May 29, 1998

Threat to shut Kakadu over lease dispute

By MURRAY HOGARTH

The Aboriginal owners of Kakadu National Park have begun
action to terminate Commonwealth leases over the
internationally renowned World Heritage area in a move that
may close the park to visitors.

The Northern Land Council (NLC), acting for several groups
of traditional owners, yesterday accused the Federal
Government of seeking to change the joint
Aboriginal/Commonwealth management structure in breach of
lease agreements.

Promised new Federal environment legislation will shift
final responsibility for the leases from the director of
the National Parks and Wildlife Service, Mr Colin
Griffiths, to the Minister for the Environment, Senator
Hill.

Senator Hill also confirmed yesterday that he would
legislate to add a Northern Territory Government
representative to the park boards of Kakadu and Uluru,
formerly Ayers Rock, both of which are dominated by
traditional owners.

The NLC has used a veto power to keep its bitter adversary,
the anti-land rights NT Government, off the Kakadu park
board. The NLC chairman, Mr Galarrwuy Yunupingu, said
closure of Kakadu would be a last resort.
—————(転送おわり)—————
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ジャビルカ通信 11 – 20

これは「Stop Jabiluka キャンペーン」から発行されているジャビルカ通信を
10づつにまとめて転載させていただきました。

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98.5.12 ジャビルカ通信(11)

4月14日発行の「ジャビルカ通信」(2)において、ブロッケード(道路封鎖)と
言っても常時道路を封鎖しているわけではないと書きましたが、その後、情勢の緊迫
化にともない、4月末からは24時間フルタイムで開発予定地の入り口(アクセス道
路)で抗議の座り込み(or 寝込み)にはいっています。

このことをもっと早くお知らせするべきでした。ごめんなさい。

小型トラックを1台、道路にコンクリート漬けで固定し、それに鎖で体をしばりつけ
る方式をとっています。すでに数名の逮捕者が出ていますが、まだ大きな衝突はあり
ません。

ブロッケード・キャンプは300名規模に達し、今後さらに増えることが確実です。

★★★5月19日(火)International Jabiluka Action Day
日本では、大阪(関電前抗議行動)、東京(大使館への抗議、記者会見)
が予定されています。ふるって御参加を!
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 細川 弘明 (ほそかわ こうめい)
  〒840-8502 佐賀大 農学部3号館(社会人類学)
  fax:  0952-28-8709(事務室、共同使用) 
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98.5.12 ジャビルカ通信(12)

ジャビルカ開発をすすめるERA社が昨日おこなった発表(ジャビルカ通信9号参照)
に対して、北部土地評議会(NLC)の事務局長ノーマン・フライは、本日、記者会見
をおこない、ERA社の主張を否定した。

フライ事務局長は、ジャビルカの土地所有者であるアボリジニー(ミラル・グンジェ
ーミ氏族)がこの開発計画に反対する立場は明らかであるとし、NLCはERA社との交渉
にあたってミラル氏族を代弁する役割を果たしていない、と明言した。

ジャビルカ通信9号でも指摘したように、ミラルの人々は、ERA社との一切の交渉を
拒絶しており、ERA社のあらゆる「経済的支援」の申し出を拒否してきた。また、す
でに操業中のレンジャー鉱山の収益からアボリジニーに支払われる権利金(ロイヤル
ティー)の受取りも拒絶している。

NLCはまた、ERA社に対して、「カカドゥ地域ウラン開発社会影響調査」(昨年、NLC
・連邦政府・中立研究者によっておこなわれた社会的アセスメント報告)のすべての
提言項目に従うよう求めた。(ERA社は、このアセスメント報告に対して批判的な立
場をとりつづけてきた。)

 

★5月19日(火)International Jabiluka Action Day
—-世界8ヶ国同時行動で、ジャビルカ開発反対の意思表示—–
日本では、大阪(関電前抗議行動)、東京(オーストラリア大使館への抗議、記者会見)
が予定されています。ふるって御参加を!

(大阪連絡先)TEL/FAX 06-712-9955 NNAF (佐藤)
(東京連絡先)TEL/FAX 03-3976-7986 NOHC (石井)

★★★でも、その前にインド大使館に抗議です!!
→ 5月12日 16:30 (問い合わせは、上記、石井まで)
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★ジャビルカ現地報告会をします。
 6月4日(東京)、6月30日(長崎)、7月18日(唐津)、
 7月下旬(仙台)です。 宣伝してね!

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98.5.14 ジャビルカ通信(13)

今朝(5月14日)の『京都新聞』第3社会面に、ジャビルカ問題の記事が掲載され
ました。

仙台での報告会(講演会)の日程が7月24日(金)の晩にきまりました。
会場はおってお知らせします。主催は、「核戦争を防止する宮城医師・歯科医師の会
」です。

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★5月19日(火)は、国際ジャビルカ抗議デーです。
日本では、大阪と東京で行動が計画されています。

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98.5.16 ジャビルカ通信(14)

先日(5月9日付東京本社版)の『朝日新聞』のジャビルカ開発についての記事に細
川がコメントを付記した資料(A4判1頁)を作成しました。ご希望の方は、ご連絡
くだされば、ファックスないし郵送いたします。

その後、5月12日付大阪本社版の『朝日新聞』にジャビルカについての別の記事(
続報?)が出たらしいのですが、あいにく西部本社版(九州版)には載っていないよ
うです。記事をお持ちの方、細川までファックスしていただけませんか? →0952-28
-8738

細川の理解では、
5.9の記事は、東京本社版(関東・東北)だけに掲載され、大阪本社版(関西・四国
・中国)と西部本社版(九州・沖縄)には出なかった。北海道未確認。
5.12の記事が、関東・東北・北海道に出たかどうかは、未確認。

ご存じの方、おしらせ下さい。

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★5月19日(火)は、国際ジャビルカ抗議デーです。
大阪行動(1)総領事館に申し入れ(15:30~)
    (2)関西電力前で街頭抗議活動(16:30~)
  連絡先 06-712-9955 No Nukes Asia Forum Japan (佐藤)

東京行動(1)大使館に申し入れ(15:30~)
    (2)大使館前で街頭パフォーマンス(18:30~)
  連絡先 03-5330-9520 原子力資料情報室(大林)
      03-3813-6490 ピースネット(吉永)
      03-3976-7986 NOHC(石井)

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98.5.17 ジャビルカ通信(15)

『朝日新聞』記事に関して、さっさく何人もの方から情報をお寄せいただきました。
ありがとうございます。
(神戸の大野さん、京都の小出さん、神戸の田中さん、大阪の新藤さん、福井の高畑
さん、仙台の菅原さん、札幌の宮内さん、どうも有難うございました。)

5.12付大阪本社版の記事は、5.12付「ジャビルカ通信」(9)でおつたえした件(ER
AとNLCの交渉合意)を報じたものでした。(本文後掲)
ただ、朝日の記事だけを読むと、あたかもアボリジニー(先住民族)が開発に合意し
たかのような誤解が生じかねません。その点については、5.12付「ジャビルカ通信」
(12)で解説した通りです。

要点を繰り返しますと、

*ジャビルカの地元アボリジニーは、開発に合意どころか、ERAとの交渉には一切応
じていません。今のところ、「絶対反対」の立場にゆらぎは見られません。

*NLC(北部土地評議会)は、82年の開発協定にもとづきERAと交渉する義務があるた
め、ともかく交渉は継続してきて、今回の一応の合意にいたったわけですが、この交
渉にジャビルカの土地権をもつアボリジニーは参加していません。

*NLC自身も、今回の交渉を地元アボリジニーが拒否していることは明確に述べてお
り、NLCがジャビルカ開発について地元アボリジニーを代表する立場にないことを明
言しています。

もう少し裏事情を書きますと、

NLCは、ウラン開発やその他の鉱山開発について「条件闘争派」です。これは、NLCの
予算が、主に鉱山開発の権利料に大きく依存していることと関係があります。(たと
えば、ジャビルカ開発に仮に地元アボリジニーが合意した場合、ERAが支払う権利料
(土地使用料)の約6割は地元共同体に、残り4割弱はNLCの収入になります。)そ
れゆえ、NLCは地元アボリジニーに交渉に参加するように要請しているのですが、地
元は頑として応ない、という経緯があります。

5.12付『朝日新聞』(大阪)の記事は、以上のような背景をふまえて解読して下さい
。「先住民と開発で合意」という見出しは、誤報というべきでしょう。

以下、記事本文を転載します。
—————————(転載はじめ)98.5.12 朝日(大阪)
■豪のウラン鉱山 先住民と開発で合意
【シドニー支局11日】 世界遺産に指定されているオーストラリアのカカドゥ国立
公園内で進められているウラン鉱山開発計画で、開発主体のエナジー・リソーシズ・
オブ・オーストラリア社  [*注:ERAのこと]  は十一日、開発地域の先住民アボリ
ジニーの代理機関である土地委員会  [*注:NLCのこと]  と開発について合意した
、と発表した。土地使用料を支払うほか、鉱山従業員の二割にアボリジニーの雇用を
確保し、六十五家族に新居を提供することなどを条件にしたという。
 この結果、開発に理解を示す北部準州政府が承諾すれば、数ヶ月以内には本格着工
となる見通しとなった。
—————————(転載おわり)98.5.12 朝日(大阪)
#################################
★5月19日(火)は、国際ジャビルカ抗議デーです。
大阪行動(1)総領事館に申し入れ(15:30~)
    (2)関西電力前で街頭抗議活動(16:30~)
  連絡先 06-712-9955 No Nukes Asia Forum Japan (佐藤)

東京行動(1)大使館に申し入れ(15:30~)
    (2)大使館前で街頭パフォーマンス(18:30~)
  連絡先 03-5330-9520 原子力資料情報室(大林)
      03-3813-6490 ピースネット(吉永)
      03-3976-7986 NOHC(石井)

キャンペーン事務局
  <hosokawk@cc.saga-u.ac.jp>
  840-8502 佐賀大学 農学部 細川研究室
  tel&fax  0952-28-8738 
(郵便振替)01700-1-19686「ジャビルカ基金」
#################################

*********************************************************************
98.5.19 ジャビルカ通信(16)

アボリジニーの人々が自分たちの土地に立ち入ったために逮捕されました!

5月19日朝、ジャビルカ開発(ウラン採掘予定地)現地の土地所有者(先住民土地
権利法で認定された正式な「伝統的土地所有者)であるミラル・グンジェーミの人々
が、開発予定地に立ち入ったため逮捕されました(現在、ジャビルの町の警察に拘留
中)。先住民族が自分の土地に立ち入ったがために、鉱山会社から退去を求められ、
応じなかったがゆえに「不法侵入罪」(!!)で逮捕された、という構図です。

逮捕されたのは、ミラル氏族の現在の長老(女性)であるイボンヌ・マルガルラさん。

本日は、国際ジャビルカ抗議行動の日(International Jabiluka Action Day)です。
ロンドン、ボン、アムステルダム、ソウル、サンフランシスコ、シドニー、メルボル
ン、パース、ダーウィン、大阪、東京で、一斉に抗議行動が展開されます。

#################################
大阪行動(1)総領事館に申し入れ(15:30~)
    (2)関西電力前で街頭抗議活動(16:30~)
  連絡先 06-712-9955 No Nukes Asia Forum Japan (佐藤)

東京行動(1)大使館に申し入れ(15:30~)
    (2)大使館前で街頭パフォーマンス(18:30~)
  連絡先 03-5330-9520 原子力資料情報室(大林)

キャンペーン事務局
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98.5.19 ジャビルカ通信(17)

通信(16)の続報です。

グンジェーミ先住民族法人 (Gundjehmi Aboriginal Corporation) の事務局長で、ジ
ャビルカ問題に関するミラルの人々のスポークスウーマンでもあるジャッキー・カト
ーナ (Jacqui Katona) も逮捕されました。

アボリジニーが自分の土地に立ち入ったために逮捕されるという、この事態に対して
、日本からも抗議の声を届けたいと思います。同時に、地元アボリジニーのグループ
に対して応援の声を届けたいと思います。

(1)抗議(および応援)に賛同される方は、至急、細川あてメール、または電話/
ファックス 0952-28-8738 下さい。
   *御氏名にはふりがなをふってください。
   *個人の方は、居住地の都市または町村名または県名を併記して下さい。
   *団体の場合、英訳名称がある場合は併記して下さい。(なければ、こちらで
    適当に英訳します。)
(2)抗議先は、ERA社とジャビル警察署とオーストラリア首相とします。
(3)声援の送り先は、Gundjehmi Aboriginal Corporation です。
#################################
Gundjehmi Aboriginal Corporation はホームページを解説しています。

     http://www.green.net.au/gundjehmi
ジャビルカ葉書キャンペーン事務局
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98.5.19 ジャビルカ通信(18)

通信(16)(17)でお伝えした件につき、インターネットご利用の方は、下記の
サイトをご覧ください。

http://www.abc.net.au/news/newslink/nat/newsnat-19may1998-33.htm

(アボリジニーの逮捕についてのオーストラリア放送協会 ABC Radio のインターネ
ットニュースです。なお、ABC のニュースは、翌日になるとアクセスできませんので
、関心のある方は、今日中にアクセスして下さい。)
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98.5.19 ジャビルカ通信(19)

本日、オーストラリア大使館を訪れて提出した抗議申し入れ文(大使あての手紙)の
日本語訳を掲載します。

原文(英語)をご覧になりたい方は、ご注文下さい。

————————————–
1998年5月19日
108-8561 東京都 港区 三田 2-1-14 オーストラリア大使館

駐日オーストラリア大使  ピーター・グレイ閣下
オーストラリア北部カカドゥ地域における大規模なウラン開発に対して、私どもは深
く憂慮し、貴国政府がジャビルカ鉱山計画に許可を与えたことに対し、また、貴国で
最近ウラン開発が急速に拡大されていることに対し、ここに抗議を申し入れます。

ジャビルカ地区は、世界遺産として登録されたカカドゥ国立公園の生態系と一体の区
域に位置しています。地区の土地所有者である先住民族 (アボリジニー) ミラルの人
々は、彼らの土地での今回の鉱山計画に対し、一致して強く反対しています。ウラン
採掘および採掘現地での製錬からは大量の鉱滓 (テーリング) の排出が避けられず、
ウラン鉱滓は何十万年という長期にわたって高い放射能を持ち続けます。ジャビルカ
開発を進めるエナジー・リソーシズ・オブ・オーストラリア社 (ERA社) については
、すでにジャビルカの南に位置するレンジャー・ウラン鉱山および製錬所の操業によ
って放射能および重金属に汚染された廃水を (あるときは事故により、またあるとき
は故意に) 環境中に放出してきたという、おぞましき前歴が知られています。汚染廃
水はマジェラ川に放流され、アボリジニー居住集落のすぐ脇を通り、下流にあるラム
サール条約指定の保全湿原に流入していきます。ここに挙げた数々の事実のどれか一
つだけでも、カカドゥ地域でのウラン採掘を中止するのに十分な理由といえます。ER
A社のレンジャー、ジャビルカ両地区は勿論のこと、フランス核燃料公社 (COGEMA)
が保有するクンガラ地区の鉱床についても同様です。

カカドゥ国立公園には多くの日本人観光客が訪れますが、一見けがれなく美しい景色
の裏側でとてつもない放射能汚染を生みだす営利事業がアボリジニーの人々の根強い
反対にもかかわらず行われているという事実を知ったならば、彼らは一様に驚き、そ
して失望するでしょう。これは、単にこの地域の観光にとってマイナスとなるばかり
でなく、世界でもっとも環境保全と人権擁護に熱心な国オーストラリアに対して多く
の日本人が抱いている敬愛の念をも損ないかねないものです。世界遺産の自然および
文化価値は、豪日両国の人々によって共有されるべきものであり、それらの価値を保
全するのも私たち共通の責任であります。

ジャビルカ計画が、フランスやドイツなどからの投資とともに、部分的には日本の複
数の電力会社からの出資によっているという事実を、私たちは大変心苦しく思います
。ERA社はジャビルカ産ウランの多くを日本の電力会社が購入してくれるものと期待
しているようです。しかし日本において原子力エネルギー政策 (とりわけその根幹を
なすプルトニウム利用政策) は、いま重大な見直しの局面をむかえているという事実
を、ぜひオーストラリアの皆さんに知っていただきたいと思います。安全性・国際平
和・経済性・環境的公正のあらゆる面で、原子力は厳しい批判にさらされ、技術的に
も抜本的な再検討がおこなわれています。今日、日本国内でのいかなる原子力関連計
画も、地域的および全国的な強い反対を受けないことは有りません。そのような一般
的情勢にあって、ウラン輸入拡大に賛成する日本人は少ないでありましょう。ジャビ
ルカ計画に関していえば、すでに日本全国から700人以上の人々がハワード連邦首相
に計画の中止を求める英文の手紙を送っています。

他の欧米各国と同様、日本でも原子力利用が衰退していくのは時間の問題です。日本
の核産業は起死回生をはかって東アジア・東南アジア各国に原発を売り込もうとして
いますが、いずれの計画も経済的な見通しがたたず、倫理的にも正当化しえない問題
をはらんでいます。東芝・日立による台湾への原発輸出、また、これは不調に終わり
そうですが三菱と関西電力が関与するインドネシアへの原発輸出計画などはその一例
です。このような無責任な核の輸出計画に、万一、豪州産ウランが利用されるような
ことになれば、貴国の国際的評価にも影響しかねないことになるでしょう。

ウラン問題は、必然的に世界的な広がりをもつ問題です。放射性廃棄物の否応なき蓄
積、深刻な原子力災害の可能性、人々の健康に対して放射線がもたらす今や容認しが
たいほどの危険、そして非常に現実的な核拡散の脅威。すべてウラン採掘から始まる
核燃料サイクル上のこれら諸問題に対して、オーストラリアにもウラン主要輸出国と
しての責任があると御認識いただく必要があります。インドによる最近の核実験は、
いわゆる「商用利用」も含めて全てのウラン開発が核兵器開発につながる可能性から
自由ではないという既知の事実をあらためて私たちにつきつけています。1992-93年
に日本がおこなったプルトニウム輸送において輸送船あかつき丸がオーストラリア沖
合いから南太平洋を通過した際、貴国は正当にも抗議の声をあげられました。プルト
ニウムの危険性に対する貴国の根拠ある懸念は、ウラン採掘・製錬を含む核燃料サイ
クル全体に対しても向けられるべきであります。まさしく核燃料サイクルによってこ
そ、おそるべき量のプルトニウムが生産され、輸送され、備蓄されているのです。

オーストラリア政府が、まずジャビルカ開発計画を中断し、ウラン利用の全ての過程
と結末に対する影響評価 (ライフサイクル・アセスメント) を真剣におこなっていた
だくよう要請いたします。
申し入れ団体 (順不同)

原子力資料情報室 (Citizens’ Nuclear Information Center)*
地球の友ジャパン (Friends of the Earth Japan)
原水爆禁止日本国民会議 (Japan Congress against A- and H-Bombs)
グリーンピースジャパン (Greenpeace Japan)
日本消費者連盟 (Consumers Union of Japan)
ピースネットニュース (Peace Net News)
元フランス大使館前の人々 (NOHC)
反核パシフィックセンター東京 (Nuclear-Free Pacific Center Tokyo)
ノーニュークス・アジア・フォーラム・ジャパン (No Nukes Asia Forum Japan)
ストップ核のゴミ・キャンペーン (Stop Nuclear Waste Campaign)
ストップ原発輸出!日立・東芝・三菱重工国際ボイコット委員会 (International Bo
ycott Committee against the Nuclear Export by Hitachi, Toshiba and
Mitsubishi Heavy Industry)
ジャビルカ葉書キャンペーン (Stop Jabiluka Campaign Japan)**

[連絡先]  FAX 03-5330-9530 (原子力資料情報室)* または 電話/FAX 0952-28-8738
(ジャビルカ葉書キャンペーン事務局)**
————————————–
(手紙おわり)

大阪の総領事館にもほぼ同じ文面の申し入れを渡しました。大阪版では「関西電力」
を名指ししておきました。

#################################
Stop Jabiluka キャンペーン展開中。ご支援ください!
詳しくは、
http://itak.ag.saga-u.ac.jp/=jabiluka/98.html

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98.5.19 ジャビルカ通信(20)

共同通信の配信(昨日の夜)を転載します。
(重複して受け取られる方、ごめんなさい!)

———————————————-
共同通信ニュース速報

<ウラン鉱の開発中止要請 オーストラリア大使館に>

 オーストラリアの北部特別地域(準州)ジャビルカで進められて
いる大規模なウラン鉱山開発計画について、原水爆禁止日本国民会
議(原水禁)や原子力資料情報室(高木仁三郎代表)など十一団体
は十九日、計画の中止を求める声明を在日オーストラリア大使館に
提出した。                         
 声明は、ウラン鉱山は長期にわたって高い放射能を持つ大量の精
錬かすを排出し、世界遺産登録されたカカドゥ国立公園内の生態系
を破壊する危険性があるとした上で、開発計画を認めたオーストラ
リア政府に対し、計画の中止と影響評価の再検討を要請している。
(続)  980519 1806              
[1998-05-19-18:07]

 開発中の鉱山はカカドゥ国立公園内にあるため開発が規制されて
きたが、オーストラリア政府は昨年十月、日本の電力会社も出資し
ている資源開発会社の開発計画を承認した。          
 ジャビルカの先住民アボリジニや環境保護団体は「ウラン採掘は
環境破壊につながる」として開発に反対している。       
(了)  980519 1806              
[1998-05-19-18:07]
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ジャビルカ通信1 – 10

これは「Stop Jabiluka キャンペーン」から発行されているジャビルカ通信を
10づつにまとめて転載させていただきました。

*********************************************************************
ジャビルカ通信(1)

この通信は、次の方々にお送りします。

(1)「ジャビルカ葉書キャンペーン」(Stop Jabiluka Campaign Japan)の賛同人
になって下さった方々
(2)同キャンペーンに、さまざまな形で協力して下さっている方々
(3)ジャビルカ開発問題に関心をもっていただけそうな方々
(4)環境社会学会会員の方々

— sorry for cross-posting! —

ジャビルカ開発問題とは、やや乱暴に要約しますと、次のようなことです。

*オーストラリア北部の先住民族(アボリジニー)の土地ジャビルカで、新たなウラ
ン開発がすすめられようとしている。
*この開発には、日本の電力会社の投資にささえられている。
*また、仮に鉱山が開かれれば、日本が最大の顧客となる。
*現地は、世界遺産条約に登録されたカカドゥ国立公園のなかに位置する。
*とりわけ開発予定地に隣接してラムサール条約指定の保全湿地がある。
(この湿地は、日本の諌早干潟などと往復するシギやチドリの生息域である。)
(ウラン鉱山がもし操業すれば、この湿地が放射能汚染されることになる。)
*先住民族アボリジニー(ミラル・グンジェーミ氏族)は、この開発計画に対して、
絶対反対の立場である。
*オーストラリアのほぼ全ての環境保護団体がこぞってこの計画を批判し、アボリジ
ニーの立場を支持している。
*オーストラリア連邦政府(現在は保守連立政権)は、鉱山開発優先の立場から、開
発許可を出した(昨年10月)。(輸出許可は、まだ)
*連邦政府は、アボリジニーの土地の権利を制約するための「先住権法・改正案」(
通称「ウィック法案」、実質的には1993年にいったん認められた先住民族の土地に対
する請求権をおおはばに制限する法案)を強行に成立させようとしている。
*ジャビルカ開発は、オーストラリアのほかのウラン開発予定地(多くは日本の投資
がらみ)の今後の運命をうらなう重要なテストケースである。

そして、

3月から、ミラル・グンジェーミ氏族とこれを支援する環境団体や多くの個人が、現
地での工事開始を阻止するべく、BLOCKADE(非暴力直接行動による道路封鎖)に入った。
この直接行動は、9ヶ月間にわたって(つまり、次の雨季が始まって工事ができなく
なる時点まで)継続しておこなわれる。

日本からもこのブロッケードにこれまで3名が参加してきました。その報告は、おっ
て次回以降の通信でおしらせします。

ジャビルカ開発問題と、とくに日本との関わりについて、随時、短信の形で報告して
いきます。ご質問、ご照会、キャンペーン協力のお申し出など、どうぞお寄せください。

============================
■この通信を今後、うけとりたくない方は、その旨、お返事ください。宛先リストか
らはずすようにいたします。

============================
もう少し詳しい背景を知りたい方は、

 http://itak.ag.saga-u.ac.jp/=jabiluka/98.html (日本語)
 
 http://www.green.net.au/gundjehmi/  (英語)

 http://www.peg.apc.org/~acfenv/uran4.htm  (英語)

ジャビルカ現地の景観をご覧になりたい方は、

 http://www.green.net.au/gundjehmi/jab16.htm (湿地景観)

 http://www.green.net.au/gundjehmi/jabfacts.htm  (開発予定地景観)
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「ジャビルカ葉書キャンペーン」事務局
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ジャビルカ通信(2)

ジャビルカ現地では、「ブロッケード」の活発な活動が続いています。
blockade を、以前は「道路封鎖」と直訳していたんですが、これだと誤解の生じる
おそれがあるので、カタカナ訳することにします。
というのは、常時、道路にバリケードを築いて交通封鎖しているわけではありません
から。(アンデスの先住民族は、文字通りの「道路封鎖」をよく敢行しますが、ジャ
ビルカの場合はすこし違います。)

何をしているかというと、ともかく現地(ウラン採掘予定地のすぐ近くの Burdu と
いう地点)にキャンプを設営し、常時、反対運動支援者 (blockaders) が滞在します
。(細川が3月におとずれたときで40人ほど、現在は200人ほどが滞在中)。こ
こはアボリジニーの許可がなければ立ち入れない地域です。アボリジニーが支援者に
立ち入りの前提として求めているのは、絶対禁酒、ドラッグ持込み・使用禁止、活動
はすべて非暴力、アボリジニーの聖地に近づかない、という4条件です。

キャンプでの活動は、

(1)キャンプの維持(なにせ井戸しかない場所に大人数が常駐するので、logistic
s だけで大変です!) 
(2)ウラン開発会社 (ERA社) の活動監視。キャンプは、ERAの現地事務所とジャビ
ルカ採掘予定地を結ぶ道路上にあるので、常時監視可能です。
(3)ERA社があらたな活動をはじめる兆しがあれば、実際に道路封鎖をする。ある
いは、志願者(逮捕されてもよい、という意味ですが)が ERA の機材に鎖で体をし
ばりつける、などの直接行動をとる。
(4)それ以外の時間は、現地でワークショップ(アボリジニーから地域の文化や環
境についての講習をうける、各地からやってきた環境運動家や弁護士らがそれぞれ自
分の得意分野を解説する、非暴力抵抗の技術の訓練をする)、あるいはデモ用の横断
幕やらプラカードやらをせっせと作る。
(5)まもなく観光シーズンをむかえるので、カカドゥ国立公園の各地でジャビルカ
問題についてのアピール活動をする。

現地でのこれら活動に呼応して、都市部の運動が連携していきます。たとえば、ブロ
ッケードの始まった3月24日には、メルボルンで、ERA社の親会社であるノース社
の本社を150人のデモ隊が占拠しました。4月4日には、シドニーで約5千人、メ
ルボルンで約3千人の「ジャビルカ開発反対」デモがおこなわれました。きたる5月
19日は、International Jabiluka Action Day として、世界各地での同時行動が計
画されています。

ブロッケード・キャンプのハンドブックをインターネットで読むことができます。
興味のある方はのぞいてみて下さい。

http://www.green.net.au/gundjehmi/jab20.htm

 
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ジャビルカ通信(3)

ジャビルカ開発問題(およびオーストラリアのウラン資源開発)と日本のつながり

ジャビルカ開発は、直接にはエナジー・リソーシズ・オーストラリア社 (ERA社)と
いう鉱山会社がおこなっています。ERA社は、直接には(ジャビルカのすぐ近くです
でに操業中の)レンジャー・ウラン鉱山の開発・操業のために設立された会社で、こ
の会社の主な株主は、
(1)ノース社
(2)コジェマ社
(3)日豪ウラン資源開発
などです。

(1)は、タスマニア島の乱伐(その産物であるウッドチップは9割以上、日本が買
っている)で悪名を馳せている会社(本社メルボルン)
(2)は、御存知、フランスの核燃料公社
(3)は、関西電力・九州電力・四国電力の出資による子会社(本社東京)です。

日豪ウラン資源開発は、資源エネルギー庁などの原発利権官僚や電力会社幹部の天下
り先でもあります。実態はほとんどなく、オーストラリアからウランを購入するため
のトンネル会社。

レンジャー鉱山からは、このように西日本の加圧水型原発(=三菱)のウラン、一方
、オーストラリア南部のオリンピック鉱山(昔の名前はロクスビーダム鉱山)からは
東日本の沸騰水型原発(=東芝・日立)むけのウランが輸入されています。

関西電力の輸入するウランの4割以上を豪州産がしめ、九州電力では5割以上ともい
われています。レンジャー鉱山が、日本という顧客なしに成立しないのと同様、ある
いはそれ以上に、ジャビルカ開発によって掘り出されるウランの大部分は日本が買う
ことになります。関西電力の広報担当者の話では、ジャビルカのウランを購入するた
めに新たな契約を締結する必要はなく、現在のERA社との契約(これによってレンジ
ャー鉱山のウランを輸入している)を適用できるとのこと。契約内容については「守
秘義務がある」として、公開されていません。

ジャビルカ開発に関する関西電力との質疑応答については、
http://itak.ag.saga-u.ac.jp/=jabiluka/action/kepco-A.html

 

 
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ジャビルカ通信(4)

ジャビルカ開発阻止運動のTシャツあります!

(1)アボリジナル・アーチスト、ハロルド・トーマスがジャビルカ地元のミラル・
グンジェーミ氏族のためにデザインした白を基調にしたもの(2,000円プラス送料)

*ハロルド・トーマスは、あの「アボリジニーの旗」(黒赤金の3色旗)をデザイン
した画家です!

(2)もとオーストラリア連邦上院議員ジョー・バレンタイン(反核運動の中年世代
以上の方々たちには懐かしい名前でしょ?))さんたちのグループが、ジャビルカキ
ャンペーンのために作った黒を基調にしたもの(2,000円プラス送料)

(2)は、いまちょっと在庫がきれてしまいましたが、注文があれば、すぐ入手しま
す。(1)は、まだ少し在庫があります。
サイズについては、おお問い合わせ下さい。
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ジャビルカ通信(5)

ジャビルカ問題関連の日本国内での当面の予定をお知らせします。

講演会・現地報告会など
■5月8日(金)630pm アピオ大阪(JR森ノ宮)204 (ノーニュークス・アジア・
フォーラムの主催で現地報告会)
■5月30日(土)130pm もりまちハートセンター4階研修室(長崎の自然と文化を
守る会主催の講演会「オーストラリアの環境問題と日本のつながり」、ジャビルカ問
題とその背景についても詳しく言及します)
■6月4日(木)6pm 東京 文京シビックセンター4階「アボリジニの大地のウラン
採掘」(原子力資料情報室と反核パシフィックセンター東京の共催による報告会)
■7月19日頃(日時調整中)仙台(会場未定)「核戦争を防止する宮城医師・歯科
医師の会」の主催で、ジャビルカ問題とその背景についての講演会
行動
●5月19日(火)大阪 関西電力前で抗議行動
●5月19日(火)東京 オーストラリア大使に抗議の申しいれ

*5月にはいり、現地情勢は急をつげています。おって通信でお知らせします。

**「ジャビルカ通信」バックナンバー(No.1~4)をご希望のかたは、お申し出
ください。
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ジャビルカ通信(6)

ジャビルカ開発問題を明日(5月8日)の朝日新聞(東京本社版)が扱う予定です。
シドニー発、高木特派員の報告をベースにした記事を東京本社がまとめています。
ただし、まだ、ボツになる(あるいは後日掲載になる)可能性はあるようですが、明
日の朝日の社会面に御注目ください。

*東京本社版以外にも掲載されるかどうかは、現時点では分かりません。

over

 

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  840-8502 佐賀大学 農学部 細川研究室
  tel&fax  0952-28-8738 
(郵便振替)01700-1-19686「ジャビルカ基金」
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ジャビルカ通信(7)
朝日の記事は、掲載見送りとなりました。
なんと、W杯の記事にスペースをくわれちゃったそうです。おいおい…

後日掲載の可能性がありますので、分かりましたら、またお知らせします。
どうも、お騒がせいたしました。

 
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詳しくは、
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98.5.10 ジャビルカ通信(8)

朝日新聞にジャビルカ問題の記事が(ようやく)掲載されました。
5月9日付、東京本社版の第3社会面で、4段ぬき見出し、本文7段、地図付き。わ
りと目立つ記事です。
電子配信では、8日のうちに回ったようです。

なお、大阪本社版(関西・中国・四国)と西部本社版(九州・沖縄)には出ていない
ようです。札幌本社版は未確認。どなたか北海道在住の方、お知らせください。

記事の写しをご希望の方は、細川までご一報ください。ファックスします。

以下、記事本文です。
—————————
 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に指定されている
オーストラリアのカカドゥ国立公園で、ウラン鉱山を開発する計画
が進められ、日豪の市民団体が「貴重な自然が汚染で破壊される危
険がある」と反対運動を展開している。
 同公園は、大湿原が一面に広がる野生動物の楽園として知られる
。先住民アボリジニーが伝統的儀式を行う聖地で、独特の洞くつ壁
画が残存する文化遺産でもある。開発計画では公園東端の六十三ヘ
クタールを発掘する。地域の名前を取り、ジャビルカ鉱山と呼ばれ
る。国立公園の中だが、指定区域外になっており、開発行為は違法
ではない。
 推定埋蔵量は世界有数の九万トン。開発主体はエナジー・リソー
シズ・オブ・オーストラリア社(ERA)で、今年後半にも事業を
本格化させる計画だ。
 このERA社の主要株主は日豪ウラン資源開発(本社・東京)だ
。関西電力、九州電力、四国電力、伊藤忠商事などが出資している
。ERA社はジャビルカ鉱山に隣接する鉱山も開発しており、日豪
ウラン資源開発は同鉱山からウラン燃料を輸入し、各電力会社の原
子力発電所で使用されている。
 日本での運動は佐賀大学農学部の細川弘明助教授(文化人類学)
や原子力資料情報室代表の高木仁三郎氏らが進めている。ハワード
豪首相に開発許可の取り消しを求める手紙を送る運動を展開中だ。
オーストラリアの環境グループと連絡を取り、三月には、細川助教
授ら三人が現地の抗議活動に参加した。五月から六月にかけて、日
本でも報告会などを開き、支援者を増やしたいという。
 ERA社は、レンジャー鉱山の精錬施設を併用するので、施設が
大規模にならず、環境影響調査も実施済みで、対策は十分に取ると
説明している。
【朝日新聞 98.5.9 東京本社版】
———————————–
(記事本文おわり)

細川コメント
記事の「レンジャー鉱山の精練(正しくは「製錬」)施設を併用する」とありますが
、この方式は、1982年の開発協定にもとづくアボリジニー側の拒否権により、実現が
難しいため、ERAではジャビルカの用地内に新たな製錬施設を作る方向で動きはじめ
ているようです。この場合、環境影響調査(アセスメント)をやりなおす必要が出て
きます。

 

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★ジャビルカ現地報告会をします。
 6月4日(東京)、6月30日(長崎)、7月18日(唐津)、
 7月下旬(仙台)です。 宣伝してね!

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98.5.12 ジャビルカ通信(9)

ジャビルカ開発を進めるERA社(ノース社、関西電力、フランス核燃料公社などが出
資)は、昨日(5.11)、同社が北部土地評議会(NLC、アボリジニーの土地権を管轄
する公的機関)との交渉がまとまり、あと北部準州政府の許可さえおりれば、すぐに
でもジャビルカ・ウラン鉱山開業のための工事にとりかかると発表した。

NLCは、北部準州の先住民土地権利法 (1976) にもとづき、アボリジニーを代表する
組織として設立されたものであるが、基本的には各地の個々のアボリジニー共同体と
政府や開発企業などとの橋渡しをする機関であり、土地に関する最終意思決定権は、
それぞれの地域の伝統的土地所有者である。

【重要】ジャビルカの場合、法的に認定された「伝統的所有者」はミラル・グンジェ
ーミ氏族であり、ミラルの人々は断固としてジャビルカ開発に反対している。ミラル
はERA社との「協議」にも「交渉」にも一切応じていないが、NLCは、1982年の開発協
定にもとづき、ジャビルカ開発について鉱山会社と交渉する義務があり、ミラルの代
表者が欠席するまま交渉を続けてきた。その交渉の経緯についてNLCは明らかにして
いない。

(注記)1982年の開発協定とは、当時、ジャビルカの採掘権を保有していたパンコン
チネンタル社(カナダ系資本)とNLCおよびミラル氏族のあいだに結ばれたもの。そ
の後、パンコンチネンタル社はジャビルカ開発から撤退し、採掘権はERA社が買い取
った。その時点で、ミラル氏族からの合意は得ていない。ミラル氏族は、82年の協定
は、詳しい説明なしに強制的に結ばされたものであると主張している。現に、その後
、開発計画の具体的内容がかなり変更されているので、少なくとも、環境アセスメン
トのやりなおしと、土地所有者との再交渉が必要な筈だ。

ERA社が昨日発表した「交渉結果」は、アボリジニーのために65件の家をたてる、
ジャビルカ関連の雇用の2割をアボリジニーのために確保する、アボリジニー女性セ
ンターをたてる、アボリジニーの子供の教育や若者の職業訓練に協力する、などとい
ったもの。

ミラル氏族は、これらの条件をすべて拒否すると通告した。

現地では、24時間体制で道路封鎖活動が継続されている。先日の阻止行動で逮捕さ
れた6人の裁判は、今日、ダーウィン地裁でおこなわれる。
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★★★5月19日(火)International Jabiluka Action Day
日本では、大阪(関電前抗議行動)、東京(大使館への抗議、記者会見)
が予定されています。ふるって御参加を!

★ジャビルカ現地報告会をします。
 6月4日(東京)、6月30日(長崎)、7月18日(唐津)、
 7月下旬(仙台)です。 宣伝してね!

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 細川 弘明 (ほそかわ こうめい)
  〒840-8502 佐賀大 農学部3号館(社会人類学)
  fax:  0952-28-8709(事務室、共同使用) 
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98.5.12 ジャビルカ通信(10)

北部準州(ノーザンテリトリー)政府の資源大臣は、ジャビルカ開発の最終許可につ
いて、ERA社からまだ正式な申請手続きがなされていないことを、昨日、明らかにし
た。申請が出た時点で検討する、とのみ述べて、時期については明言しなかった。

許可が出るのは、早くても5月末ないし6月冒頭と予測される。

ブロッケード活動は、最大の山場をむかえようとしている。
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