「ジャビルカ通信」送信簿にも同報します。84号兼、98.12.28

すので、公開リスト(NoNukes-ml) のほうへ返信します。
(「ジャビルカ通信」送信簿にも同報します。84号兼、98.12.28)
At 11:55 PM 98.12.27 +0900, Mizuyosi Yosinaga wrote (to jcanet-g-nnaf):
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>27日 日本経済新聞 朝刊・国際面
>見出し  ウラン鉱山開発
>    豪、米企業に認可へ
>     保守政権が規制撤廃
>
>本文要旨【シドニー26日=寺島洋晶】
> 豪のハワード保守政権は、昨年豪企業の開発申請を認可したのに続き
> 来年にも、米企業からの申請を認可する方向で検討している。
>
>南オーストラリア州 ビバリー・ウラン鉱山
>申請者:米ゼネラル・アトミックス社の子会社ヒースゲート・リソーシズ
>           
>
>  ヒル環境相は、条件付きながら環境評価面からは問題ないと発表。
> 認可権限を持つミンチン産業・科学・資源相に開発を勧告する方針を
> 決めた。
>  来年にも連邦政府として最終的に認可する可能性が大きい。
●ビバリー (Beverley) ウラン鉱山の件については、細川もかねてから気にしていま
したので、一応、情報は集めています(今のところ資料の量はA4で30ページぶんくら
い)。ご覧になりたい方はご連絡ください。写しを送ります。
また、『原子力資料情報室通信』288号(5月30日)に書いた記事でもふれておき
ました(p.6)ので、ごらんください。

この鉱山は、ISL方式 (in-situ leaching) という採掘方式(強い酸またはアルカリ
を地下のウラン鉱脈に直接注入して、ウランを溶出させて吸いあげる)です。ビバリ
ーでは、アセスメント書によれば、硫酸を使うようです (acid leaching)。ほかに、
オーストラリアでは西豪州のマニンジー・ウラン鉱床でフランス政府(コジェマ)が
強アルカリ溶液による ISL を実験していましたが、政権交替にともないこの実験計
画は放棄された模様です。

ISL方式では、労働被曝が少なく、テーリングも発生しませんが、当然ながら地下水
の汚染は目もあてられない。日本では岐阜の東濃鉱山などで実験していた方式(ヒー
プリーチング)と似てます。leaching とは(金属製錬のための化学処理としての)
精練をさします。

また、ジャビルカ鉱山の開山許可が、これに続くオーストラリア各地のウラン採掘予
定地に許可を与える突破口になる、ということを端的にあらわしたニュースでもあり
ます。

ビバリー鉱山のすぐ近くのハニムーン(Honeymoon)鉱床およびビラルー(Billeroo
)鉱床でもサザンクロス・リソーシズ・オーストラリア社(カナダのサザンクロス・
リソーシズ社の子会社)がISL方式によるウラン開発を準備中で、南オーストラリア
州政府はすでに試験操業の許可を与えています。2000年にも本格操業開始(つまり、
ジャビルカを追い抜いて先に生産を始める)可能性があります。

ハニムーンは年産500トン、ビバリーは年産1000トン(いずれもイエローケーキ換算
)ですので、小さな鉱山ですが、それだけに経済や雇用への効果も小さく、環境への
長期的な影響と増大する核拡散への危険性だけが残ることになります。
豪州ワイン愛好者のために付け加えますと、ハニムーン鉱床はヤランバ地区のすぐ近
くで(そう、あの誉れたかき「シャトー・ヤランバ」の産地ですぞ!)、実はヤラン
バにもサザンクロス社が開発予定の小規模なウラン鉱床があります。

ジャビルカ開発を容認することが、パンドラの箱を開くことになる、その一端がおわ
かりいただけるでしょうか。
over

p.s. NNAF-ml の皆さんは、あっと思われたでしょうが、ビバリー開発の当事者であ
るゼネラル・アトミックス社(本社カリフォルニア?)は、タイのオンカラック原子
炉計画の仕掛け人であり、有力落札候補者です。
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 細川 弘明 (ほそかわ こうめい)
  〒840-8502 佐賀大 農学部3号館(社会人類学)
  fax:  0952-28-8709(事務室、共同使用) 
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