先住民族ニュース

 ひさびさの「先住民族ニュース」です。
(核問題に関連するので、「ジャビルカ通信」と「環境社会学会」と「NoNuke ML」
にも同報しています。重複おゆるし下さい。)
 日本ではほとんど報道されていませんが、米国の連邦議会(上院)で、高レベル放
射性廃棄物の国内輸送を容易にするための法案の採決がおこなわれました(ワシント
ン時間2月10日)。

 ★★★結論からいうと、現在のところ唯一のアメリカ先住民族出身議員であるナイ
トホース・キャンベル上院議員の一票によって、この法案は葬り去られました。
 共和党のマコウスキー議員の提出による法案(S.1287法案、反核団体からは「動く
チェルノブイリ法案」として批判をあびていたもの)は、民間原発の使用済み燃料の
州境をこえた移動(おもに鉄道輸送)の安全性条件について、連邦環境庁(EPA)
による放射線の規制値をゆるめるものでした。

 上院では共和党が多数を占めるため、この法案が通過するものと予測されていまし
たが、クリントン政権は、「環境における放射線と健康に関する規制におけるEPA
の中心的な役割を損なうような法案は受け入れられない」として、拒否権を発動する
意向を表明していました。そこで、この法案が成立するためには、上院で3分の2以
上の賛成票をえて、大統領拒否権を無効にする必要がありました。

 したがって、反対票が34票あれば、法案は可決されても大統領拒否権によって、
成立しません。この法案がもし成立すれば、アメリカ先住民の聖地であるヤッカ・マ
ウンテン(ネバダ州)への核廃棄物搬入への道が開かれてしまうため、反核団体・環
境団体のみならず、先住民族のさまざまなグループが、この「動くチェルノブイリ」
法案に反対してきました。

 キャンベル議員は共和党所属ですが、アメリカ先住民族の声を議会に反映させると
いう使命にしたがい、民主党の議員とともに法案に反対票を投じました。
 その結果、賛成64、反対34、欠席2により、法案は可決されたものの、大統領
拒否権により葬り去られることになります。マコウスキー議員は、採決後、法案を断
念する旨、記者会見で表明しました。

 キャンベル議員は、来日してアイヌ民族と交流されたこともある方で、ご記憶の方
もいらっしゃると思います。

 
(「ジャビルカ通信」、「環境社会学会」、「NoNuke ML」の方々には、ふだんは「
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