2000.3.15 ジャビルカ通信 第116号

2000.3.15 ジャビルカ通信 第116号
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 ┃ ミラル氏族のホームページに       ┃
 ┃ ジャビルカ開発問題の年表の       ┃
 ┃ 1999年の部がアップされました。 ┃
 ┃                   ┃  
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 ┃(→ 本通信末の URL を参照)       ┃
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 ちょっと「古いニュース」ですが、昨年11月、北部準州議会でジャビルカ開発案件
が討議されました。準州首相は、「ジャビルカ開発計画は無期限の中断状態にある」
(is stalled indefinitely)としたうえで、「(この開発計画は)いかなる理由で
あれ、ひとにぎりの人々の反対で阻止させるわけにはいかない重要なものである」(
too important […] to allow a few people to block it for whatever reason)
と述べています。—準州議会議事録99年11月24日

また、ERA社が(レンジャー鉱山の既存の製錬施設の使用を土地所有者であるミラ
ル氏族に拒否されているがゆえに)ジャビルカに新たに製錬施設を建造せざるをえな
い事態について、「(この選択は)アボリジニーのためにも環境のためにも最善のも
のとは呼べない」と述べています。よく言うなぁ =^_^;=
 ERA社は、当初はジャビルカのすぐ南にあるレンジャー鉱山の既設の製錬プラン
トを使ってジャビルカで掘ったウラン鉱石を製錬処理(鉱石→イエローケーキ)しよ
うとしていましたが、これに対して地元アボリジニーのミラル氏族が同意しない(と
いう以前に、この案件に関する交渉に一切応じない)ことを通告(ジャビルカ通信11
4号参照)したため、やむをえず、コスト高を覚悟で、ジャビルカに製錬施設と鉱滓
ダム(製錬工程から発生する放射性廃棄物の捨て場)を新たにつくる方向で検討をす
すめているようです。

製錬施設と鉱滓ダムの建設には、およそ130億円かかるので、ジャビルカ開発の経
済規模がおよそ倍増してしまいます。現在の環境基準からすれば、たぶん300億円
くらいはかかるのでないかしら。となると、予算3倍増ですな。

ERA社の親会社であるノース社(ジャビルカ通信3号参照)は、この新たな出費を
承認するかどうかを、今年の5月までに決める、としています。
 非常に興味深いのは、ノース社が民間の調査機関に依頼して、自社株主の意見調査
を始めたことです。調査項目(株主への質問項目)のなかに、なんと、

  「もしノース社がジャビルカ開発計画から
  撤退したら、あなたはどう反応しますか?
  また、世の中はどのように反応すると思い
  ますか?」

というのが含まれているそうです(メルボルン在住の株主からの情報)!!

まともな経営判断からすれば、ジャビルカ開発はぜ~んぜんペイしませんからねぇ。

 

▲「Cycle against nuclear cycle」という洒落たコンセプトの運動が始まります。
文字通り、“運動”です。なにせ、ダーウィンから(西オーストラリア州の州都)パ
ースまで、ざっと3千キロを自転車(サイクリング)で走破しようというんですから
。今年の6月初旬から8月末にかけて、実行する計画とのこと。みちみち、ジャビル
カ計画への反対、核燃サイクルへの反対、オーストラリアに核廃棄物国際処分場を建
設する計画(ジャビルカ通信98号参照)への反対などを訴えながらの超長距離サイ
クリングです。

どうも豪州人のマッチョにはついていけません。ブロッケードのときも、メルボルン
からジャビルカまで自転車で来たっていう連中が本当にいましたからねえ (☆_☆;;)

 

★ ジャビルカ絵葉書セット、ひきつづき好評発売中(ジャビルカ通信111号参照)。

    お申し込みは、→ itachimaru@nifty.ne.jp まで

 

★★ 伊藤孝司さんのブックレット『世界遺産を破壊する日本の原発』がまもなく(
4月かな?)風媒社から刊行されます。ジャビルカの現地取材写真をたくさん盛り込
んだ便利な冊子になると思います。是非、おひきたてのほどを! (値段はたぶん10
00円前後)

 → 問合せ: 風媒社 052-331-0008

 

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ストップ・ジャビルカ・キャンペーン事務局
   <itachimaru@nifty.ne.jp>
  840-8502 佐賀大学 農学部3号館 細川研究室
  FAX  0952-28-8738 

(郵便振替)01700-1-19686「ジャビルカ基金」
   ↑・カンパはこちらへ・
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キャンペーン・ホームページ: http://SaveKakadu.org

ミラル氏族のホームページ: http://www.mirrar.net

ジャビルカ行動連絡会のホームページ: http://www.jag.org.au

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先住民族の10年市民連絡会 2000年連続セミナー第1回

2000.3.13 
 
先住民族の10年市民連絡会からの広報です。

(重複してご覧になる方、ごめんなさい。)
—–転載はじめ—–
当連絡会では、1998年より「連続セミナー」と題し、先住民族をキーワードに
人権、環境、反核、文化など様々な切り口から、講師をお招きして学習会を
主催してきました。
2000年も元気に!企画していきますので、ぜひご参加ください♪

チラシの他に、今年はメールも使って宣伝しようと思っています。
皆さんの周りで関心のある方にぜひご案内ください。転送大・大・大歓迎!

では、今年も皆さまとお会いできるのを楽しみにしております♪ 草々
追伸:当連絡会のリーフレットご希望の方は、お気軽にご連絡ください。
メール担当:ババナオコ★
nao-babi@sa2.so-net.ne.jp
————————-(♪転送歓迎♪)——————————-

■先住民族の10年市民連絡会 2000年連続セミナー第1回■

「フェアトレード(公正貿易)と先住民族」
 貧困から脱出するための経済振興策で自分たちの生活環境が汚染されてゆ
く。先住民族特有のものではありませんが、多くの先住民族地域で陥ってい
るジレンマです。この一つの打開策として、たとえば伝統農法を活かした有
機栽培コーヒーを適正価格で輸出する方策が試みられています。

 今年2月にペルー・メキシコで有機栽培コーヒーの生産者を訪れた嘉村さん
は、フェア・トレードを業務で実践していらっしゃる方ですが、今回は現地
で見てきて感じたことをお話いただきます。またフェア・トレードの考え方
を最初に取り入れたヨーロッパの最新情報もあわせて報告していただく予定
です。わたしたちの消費生活の中で心に留めておきたいことを共に考えてみ
たいと思います。お誘い合わせのうえ、ぜひご参加ください。

*お話:嘉村 早希子((株)オルタ・トレード・ジャパン)

*日時:3月28日(火)18時30分~20時30分

*場所:アイヌ文化交流センター
   (中央区八重洲2-4-13アーバンスクエア八重洲3F TEL:03-3245-9831)
http://www4.plala.or.jp/nekoneko/bunka2.html
*交通:東京駅八重洲南口・八重洲ブックセンター脇入る。
    スターバックスカフェがあるビルの3階です。

*資料代:500円。予約不要。どなたでも参加できます。

*主催:先住民族の10年市民連絡会(川崎市幸区小倉1521-1-201青木方)
    

*問合せ:FAX 044-599-1685(青木)
     E-MAIL nao-babi@sa2.so-net.ne.jp(馬場)

—–転載おわり—–

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『ブッダの嘆き』「アースビジジョン大賞」を受賞!

2000.3.4 
 
 先住民族ニュース44号で紹介した映画『ブッダの嘆き』(Buddha weeps in Jadu
goda) が、3月2日、『アースビジョン/地球環境映像祭』で、みごと「アースビジ
ョン大賞」(賞金100万円)を受賞!
(臨時に「ジャビルカ通信」と「環境社会学会」と「NoNuke ML」と「ODA ML」と「
高木学校 ML」と「京都精華大学環境社会学科 ML」にも同報しています。)

      重複してご覧になる方、ごめんなさい。(@_@)☆彡
ニュース源は、東京の藤川(調布原水禁)さんからの連絡です。

このかん、シュリプラカーシュの来日日程や東京以外での上映計画や市民運動との交
流をめぐる通産省・外務省からの露骨な妨害にもかかわらず、また基本的には通産省
に頭のあがらないというアースビジョン実行委員会の煮え切らない態度にもかかわら
ず、このような輝かしい決定がなされたことは、非常に意味があると思います。
(以上、文責・細川)
以下、藤川さんからのメールの部分転載(一部細川編集)です。
(くりかえし、重複してご覧になる方、ごめんなさい!)

—–転載はじめ—–

本日はほんとうにうれしいニュースをみなさまなお届できま
す。

*****中略*****

環境庁のみならず、通産省や外務省などとも関連するこのイベン
トで、このようなウラン公害(放射能汚染)に真摯に向き合い、
またインドの現政権の「国益」にも明らかに反する作品が選ばれ
たことに、大きな時代の流れのようなものを感じます。

*審査委員長の映画評論家・佐藤忠男氏は受賞の理由をこのよう
に語りました。

『放射能汚染の問題をこれほど的確に、果敢に描
いたことは称賛に値する。核の管理のずさんさは日本でも明らか
になったではないか。まさに環境問題だ』。シュリプラカッシュ
は受賞のスピーチで、『メディアが発達し、コンピューターが広
まり、テクノロジーが発達して、情報が氾濫するようになったが
その陰には情報から取り残される弱者がかならず生まれる。ジャ
ドゥゴダの民のように。この映画はそこに光を当てたものなので
この受賞は世界のこのような辺境で暮らす弱者たちの受賞なのだ
と思う』

*****中略*****

*今後のシュリプラカッシュの予定です。なんとか滞在の延長を
認めていただきました(ただし集会への参加はなし)。そのおか
げで広島に行く余裕が生まれました。4日~5日の予定で広島を
訪問して原医研の先生に会って今後の取り組みへのアドバイスを
いただきます。

*****中略*****

*『ブッダの嘆き/日本語版』貸出します。ご連絡ください。
 取り急ぎ!!

           TEL 0424-87-1714 FAX 0424-87-1742
           E-MAIL misatoya@pep.ne.jp
               『ブッダの嘆き基金』藤川

〒182-0024調布市布田2-2-6 103 みさと屋
         藤川泰志/原水爆禁止調布市民会議事務局
              E-mail misatoya@pep.ne.jp
              TEL0424-87-1714
               FAX0424-87-1742

—–転載(一部編集)おわり—–
■ジャドゥゴダ公害問題の英文資料をご希望の方は、ジャビルカ基金の事務所 <itac
himaru@nifty.ne.jp> にファイルしてありますので、ご連絡ください。
 実費にてコピーをお送りします。
(「ジャビルカ通信」、「環境社会学会」、「NoNuke ML」、「ODA ML」、「高木学
校 ML」の方々には、ふだんは「先住民族ニュース」は配信しておりません。もし、
登録を御希望の方は、ご一報ください。)

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