2000.5.28 ジャビルカ通信 第122号

2000.5.28 ジャビルカ通信 第122号

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 ┃ 120号でお知らせしたレンジャー鉱山の ┃
 ┃ 汚染事故についての続報は、次号。   ┃
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 南オーストラリア州の内陸部にあるオリンピック・ダム鉱山(銅・ウラン・金・銀
の複合鉱山、別名「ロクスビーダウンズ」)のウラン製錬施設において、基準をこえ
る濃度のウラン化合物が施設内空気中から検出された。

同鉱山を操業するWMC銅ウラン社(WMC Copper Uranium) の親会社であるWMC資源
(WMC Resources) 社が州政府に通報(5月22日)したもの。異常が発見されたの
は、5月18日とされる。

5月27日付の『アドバタイザー』紙(南オーストラリア州の主要紙)によれば、州
政府労働省(Human Services Dept) の放射線防護担当部署のチームが鉱山入りし、
調査をおこなっている。

会社側の説明によれば、酸化ウランの精製工程で中間原料として生成される重ウラン
酸アンモニウム( (NH4)2U2O7 ←数字はみな下付き)が基準以上に漏洩し、施設内
の壁などに付着し、そこからウラン粒子(particle)が施設内に浮遊する事態にいた
ったもの。

【註1】ウランの前処理(processing)においては、milling、leaching、refining
を総合して「製錬」というが、このうち最後の refining の部分(アンモニアなどと
反応させてイエローケーキにする工程)を「精練」(「糸」偏)あるいは「精製」と
いう。

【註2】重ウラン酸アンモニウムは、昨年の東海村臨界事故の直接の原因となった「
バケツによる撹拌」の直前の段階(仮焼却)で投入された物質。

「基準以上に」という表現から分かるように、この製錬施設では、電気炉で重ウラン
酸アンモニウムを焼いて酸化ウランを生成させる工程で、1日あたり0.02kgまでの重
ウラン酸アンモニウムの放出(大気中への排出)を許容する設計になっている。

(★これが、ウラン精製施設における通常のやり方なのかどうか、細川は知りません
。どなたかご存知の方、ご教示ください。)

ところが、バルブの故障により基準以上の放出がおこり、電気炉周辺で異常な量のウ
ラン粒子が検出される事態となったものらしい。詳細は、調査チームの州議会への報
告をまたないと、よく分からない。

同社は、「労働者の被曝の心配はない」としているが、その根拠は示されていない。
WMC社は、オーストラリア有数の鉱山会社であるウェスタン・マイニング・コーポレ
ーションが改名して、略号だった「WMC」を正式社号としたもの。

オリンピック・ダム鉱山は、主産物は銅だが、世界有数のウラン資源量をほこり、精
製された酸化ウラン(年産8,500トン)は、日本(東京電力、関西電力など)、米国
、ドイツなどに輸出されている。

WMC社は、オリンピック・ダム鉱山の生産量を拡大させるとともに、カカドゥ国立公
園地区で操業中のERA社の買収にも意欲をみせている(前号参照)。
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