ジャビルカ通信(156)リンク修正

昨夜配信した「ジャビルカ通信」156号の最後の資料(背景資料 [8] )のリンクが違っておりました。正しいリンクは次の通りです。お詫びして訂正いたします。ご指摘いただいた皆さま、有難うございました。 細川弘明 2013.12.8

[8] http://j.mp/uranium433b(細川弘明 2012「福島第一原発で使用されたウランはどこからきた?」『オルタ』433号、地図修正版) 

ジャビルカ通信(156)レンジャー鉱山のウラン製錬施設で 事故、ウラン硫酸溶液100万リットル流出

2013.12.7 ジャビルカ通信 第156号
    
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 ┃ レンジャー鉱山のウラン製錬設備でタンク破損 ┃
 ┃ ウラン硫酸溶液100万リットル漏洩か    ┃
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(MLで重複してご覧になる方、ごめんなさい。)
(今回はじめてこの通信をお送りさしあげる方もいます。突然でごめんなさい。)

 ジャビルカ鉱山の開発凍結後、ずっと休眠している『ジャビルカ通信』ですが、隣接するレンジャー鉱山(関西電力などがウランを購入している山)で事故が起きましたので、ひさびさに発信いたします。

 12月7日未明、オーストラリア北部、世界遺産カカドゥ国立公園地域にあるレンジャー鉱山内のウラン製錬施設で、製錬前のウラン溶液を収容するタンクが破裂し、タンク内の溶液が噴出、一時、作業員が全員退避する事態となりました。けが人は出なかったとのこと。

 流出したのは、ウラン鉱石を細かく破砕したものと化学処理用の薬剤(硫酸など)とを混ぜ合わせたもので、「溶液」というよりは「濃い泥水」に近い状態のもの。タンクの容量から推計して流出量は100万立方メートル以上と見られ、重量にして数千トンに相当するものと推定されます。

 現場では1キロ四方の立入禁止区域が設定され、調査と除染に数週間は要する模様。放射能溶液の施設外への流出は今のところ確認されていません。施設を操業するERA社はまだ詳しい発表をしていませんが、タンクの老朽化、バルブの故障などいくつかの原因が考えられます。

 レンジャー鉱山の土地の先住民族土地権をもつミラル・グンジェイッミ氏族(Mirarr Gundjeihmi)の代表組織、グンジェイッミ先住民族法人(GAC)は、鉱山の全面操業停止と第三者機関による監査を求めています。GACのジャスティン・オブライエン事務局長は、「だらしない鉱山会社がだらしない規制庁のもとでだらしない仕事をしてきた結果だ」と酷評。豪州環境保護基金(ACF)の核問題担当デイブ・スウィーニーもレンジャー鉱山を「aging, failing, risking」(老朽化、故障続き、危険増加)の三拍子だとして、会社側の無策を批判しています。

レンジャー鉱山の親会社であるリオティント社は、従来は採掘しないとしていた第3鉱床の採掘計画(R3D)をオーストラリア連邦政府に申請していますが、交渉権をもつ先住民族はこの拡張計画に対し、まだ承認を与えていません。

詳細は ↓ こちら
[1] http://www.mirarr.net/media_releases/one-million-litre-nuclear-accident-in-kakadu
[2] http://ecnt.org/media/ranger-danger-massive-spill-one-million-reasons-end-uranium-mining-kakadu
[3] http://www.bloomberg.com/news/2013-12-07/rio-tinto-uranium-mine-spills-radioactive-acid-in-national-park.html
[4] http://www.abc.net.au/news/2013-12-07/spill-at-nt-uranium-mine-near-kakadu/5142148
[5] http://www.ntnews.com.au/news/northern-territory/contaminated-slurry-spilled-at-ranger-uranium-mine/story-fnk0b1zt-1226777753784

背景情報
[6] http://www.mirarr.net/uranium-mining
[7] http://ecnt.org/media/ten-years-and-ranger-uranium-mine-remains-threat-kakadu
[8] http://j.mp/uranium433 (細川弘明 2012「福島第一原発で使用されたウランはどこからきた?」『オルタ』433号、地図修正版)